スカイランニング・ユース世界選手権
2016.10.13 髙村貴子

スカイランニング・ユース世界選手権

ユース世界選手権 レポート

 第1回目の開催となる「スカイランニング・ユース世界選手権」が7月29日(金)~31日(日)に、イタリア・アペニン山脈:『グランサッソ・スカイレース』が開催されました。私にとって、今回のユース世界選手権(VK・SKYレース)は最初で最後の大会になるので念願のメダルを獲得できてとても嬉しいです。

 VKの大会当日、スタートは午後でしたので、それまでの時間を海外の選手と和気あいあいと過ごし、交流を深めることができました。しかし、スタート1時間前になると、スタート地点周辺は緊張した雰囲気が高まり、人を寄せ付けないオーラが至る所に見られました。さすがに私も、この日だけは周りの選手が気になって自分らしくないと思いながら、15秒間隔のスタートを待ちました。カテゴリーの中で私は1番目のスタート。多少の飛ばしすぎと高地になれていなかったことが重なり、いつもより息があがってしまいました。そして抜かれることで焦ってしまい、途中から何をしても体が動かなくなり、ゴールをする頃には疲労困憊。VKでは全く自分の力を出し切ることができませんでした。

 次のSKYレースは、競技開始が8:15。前日から日本食(ごはん、味噌汁)を取り入れて、いつもの日本のレースと同じ感覚で迎え、今回はうまくいきそうな感触でスタート。「もし登りではVKのように体が動かなくなっても、下りで頑張ればいい。」と気持ちを切り替えて走ることができました。

SKYレースは一斉スタートで、前日と同じVKコースに入るので渋滞が起こりなかなか前へ進めませんでしたが、それが逆に突っ込み過ぎを抑えてくれたのかもしれません。前々日のVKタイムより6分も早く通過することができ、それが自分にとって自信に繋がりました。第一エイドで、長谷川香奈子さんが声をかけてくださり、きつさが和らぎました。しばらく走ると、視界がひらけて、とても気持ちよく走れました。次は最高地点(2533m)へ向かって、崖がはだかり、ロッククライミングです。岩の段差もかなり大きく体が小さい私は一歩一歩進むのが大変でお尻がつってくるのに、海外勢は長い脚を活かしてたやすく登っていく、ここで何人もの選手に抜かれました。

登りきると、サポートの松本大さんと藤巻翔さんがいらっしゃって元気をもらいました。ここからはほぼ下りになり、精神的に楽になりました。しかし、ここは走る区間ですが足をほぼ使い切った私は前の選手に追いつこうとスピードを上げたときに岩に足を取られて転倒。かなりの流血。とりあえず香奈子さんのいるところまで頑張ろうと自分を励まして進みました。香奈子さんのところに来た時、すでに疲れがピークでしたが「後ろ選手と10分以上離れているよ。」と聞き、はじめてのメダルへ期待を込めて、「あと少し頑張ればいいことある!」と自分に言い聞かせて下りました。

 コースの下りは急斜度で岩がごろごろしているし、滑りやすく本当に怖かったのです。ゴールが見えた時、MCの人を含め大会を盛り上げ迎えてくれる中をゴールできるなんて、なんて幸せなんだろう!と感激でした。ゴール後、「2位おめでとう!!」の声で、メダルを取れたことを実感し、本当にうれしかったです。途中、登山に来ている人たちも「DAIDAI!!」(がんばれ!)と、地元の方々も「ジャポネ、アレアレ!」(日本人 頑張れ!)と国籍に関係なく応援をしてくれて元気をもらいました。

 今回、海外遠征への参加が叶い、本場であるイタリアのレースの醍醐味を味わい、海外の仲間と楽しく走れたことなど身近に感じたことも多く、とてもよい経験をさせていただき感謝しています。

 今回の遠征には、EagleCreekのGearWarrior29を持って行きました。

76リットルとコンパクトなのですが、Pack-It Specterを使うことで、荷物を小分けに整理でき、鞄のスペースを有効活用してきれいに荷物を入れることができました。

遠征先に着きかばんを開けても小分けにしてあるので、荷物の出し入れをとてもスムーズに行うことができ、レースに向けた準備も効率よく行うことができました。

スカイレースではUltrAspireのシナプティック ルミナスブルーを使いました。ボトルは取り出しやすく、岩場の登りや下りでスピードを出す場面でもまったくつけている感じがなく、とても快適に走ることができました。

前面のポケットは必携品のジャケットを入れているにもかかわらず、ジェルをいくつも入れるスペースがあり、見た目以上に用量がありました。そしてボトルがあるおかげで腰が安定し、VKのときよりもかなり登りを楽に進むことができました。

ULTRASPIRE シナプティック ルミナスブルー
本体価格:¥9,100
EAGLECREEKギアウォーリアー 29
本体価格:¥34,000
レポーター紹介
髙村貴子
髙村貴子

1993年1月石川県出身の現在、北海道旭川市在住の大学5年生。クロスカントリースキーのトレーニングの一環でトレイルランニング大会に出たのがきっかけで走り始める。
2016年イタリアで開催されたスカイランニング・ユース世界選手権では女子2位、同年のハセツネでは女子優勝と成長著しい注目の若手アスリート。